皮膚のことを知りましょう その2 ~表皮の構造とターンオーバー~
今回も、きれいでいるためのスキンケアのヒントをお話ししていきます。そのことを理解するうえで、知っておきたいのが、皮膚のしくみと働きです。ぜひ、参考になさってください。
表皮の構造とターンオーバー
表皮は、基底層、有棘層、顆粒層、角層の4つの層から成り立っています。表皮の一番大きな特徴は、表皮の90%を占める細胞(角化細胞)が「角化」をする点ですも基底層で生まれた角化細胞はふたつに分裂し、ひとつは基底細胞として残り、もうひとつは有棘細胞、顆粒細胞、角質細胞に変化していき、最終的には垢となって剥がれ落ちますも これを「角化」といい、角化によって表皮の細胞が入れ替わることを「ターンオーバー(表皮の代謝サイクル)」といいます。ターンオーバーは平均すると約28日かかります。ターンオーバーが早すぎると、角層が薄く、弱くなり、乾燥しやすい敏感肌になります。遅すぎると角層が厚く、硬くなり、くすみやシワ、ニキビなどができやすくなります。
◎角化細胞(ケラチノサイト)
角化という分化をして基底細胞から有頼細胞、顆粒細胞、角質細胞に変化していく細胞。
◎免疫細胞(ランゲルハンス細胞)
体外から侵入する異物を識別するセンサーの役割をしている。有害物質が侵入したときは、異物の侵入情報をリンパ球に伝えて、抗体を作らせる。
◎色素細胞(メラノサイト)
基底層に分布している。メラニンを産生し、角化細胞に与えている。
皮膚のことを知りましょう その1 ~皮膚のしくみと働き~
今回は、きれいでいるためのスキンケアのヒントをお話ししていきます。そのことを理解するうえで、知っておきたいのが、皮膚のしくみと働きです。ぜひ、参考になさってください。
皮膚のしくみと働き
皮膚の構造
皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層で構成されています。
●表皮
皮膚の一番外側の層。厚さはわずか0.2mm。基底細胞が分裂し、約1か月かけて新しく生まれ変わります(これをターンオーバーといいます)。角質細胞が重なり、さまざまな刺激から肌を守ります。スキンケアでもっとも重要になるのが、この表皮を守るためのお手入れです。
●真皮
表皮の下にある層。コラーゲン線維とエラスチンが縦横に走っていて、まるで表皮を支える鉄筋のようになっています。肌のハリや弾力と関係している部分。皮脂腺、血管、神経、汗腺、毛包など、さまざまな器官も含みます。
●皮下組織
多量の皮下脂肪を含み、血管が密に分布し、毛球などがあります。外部からの力が内部におよばないように、まるでクッションのような働きをしています。皮膚と筋膜をつなぐコラーゲン線維の束があり、
これがゆるむとフェイスラインが崩れる一因になります。
★毛球は真皮の深い部分または皮下組織にあります。