おもな性感染症
性感染症の種類
●尖圭コンジローマ……ヒト乳頭腫ウイルスの感染により発症。先の尖った硬い腫瘍(イボ)が腫や子宮頸部、肛門周辺などに現れる。子宮頸がんの原因。治療は液体窒素による冷凍凝固法、CO2による蒸散のほか、イミキモドクリーム(ベセルナ)の外用が有効。
●クラミジア・…‥おもにクラミジア・トラコマティスという細菌により発症する、もっとも多い性感染症。最近では産婦人科など病院に通う10代後半の女性10人に3人が感染しているとの報告もある。女性の場合、感染しても80%は無症状で、ほうっておくと子宮内膜炎、卵管炎などを起こし、不妊、流産、早産などの原因に。治療は抗生剤の内服。
●梅毒……梅毒トレポネーマという細菌の感染による。約3週間の第1潜伏期のあと、外性器などの接触部に初期硬結を生じ、中央が浅く潰瘍化(第1期梅毒)。その後、2か月の第2潜伏期のあと、バラ疹と呼ばれる紅斑や丘疹、膿癌など多彩な症状が自覚症状なく繰り返し、第2期梅毒となる。通常、この時点で治療を受けるが、第3期、第4期と進行することもある。近年、男女間の感染が増えている。治療は、抗生剤の内服。
●淋病……淋菌の感染により発症。女性は子宮撃頁管炎、子宮内膜炎を生じる机 無症状のことが多く、不妊の原因となる。治療は抗生剤点滴。
●カンジダ腫炎……おもにカンジグ・アルピカンスという真菌により発症。性行為により発症する場合と、抗生剤の長期内服などが誘因となり腫内にもともとあるカンジグ菌が異常に増えることで発症する場合がある。外陰部や膿内のかゆみや炎症による痛み、おりものがヨーグルト状になることが多い。治療は抗真菌剤の外用。