ステロイド薬の副作用
ステロイド薬に対する異様な拒否感をもっている人がいますが、それは内用(内服、静脈注射) と外用のステロイド薬の副作用を混同しているからかもしれません。ステロイド外用薬の副作は、使用した局所の皮膚の萎縮(皮膚が薄くなる)、多毛(毛が伸びて濃くなる)、毛細血管の拡張などがありますが、全身への影響はありません。この拡張などがありますが、全身への影響はありません。これらは、多量・長期使用によって起こりやすく、薬の使用を休止するとその症状は回復します。そこで医師は使用する場合、強さや量、使用期間に注意をはらい、使用計画を立てます。かたや、ステロイド内用の副作用には、消化管潰瘍による腹痛や下痢、免疫低下、脂肪の異常沈着(ムーンフェイス、中心的肥満)や副腎不全、ウイルス性肝炎などがあります。しかし、戦うべき相手(膠原病や悪性腫瘍など)に対しては、副作用に注意しながら使うべきです。長期大量内用にあたっては、諸刃の剣であることであることを認識したうえで、医師は慎重に使用を判断します。